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INTERVIEWS WITH INVESTORS

(2015/10 取材)

投資家インタビュー Vol.4前編 元enish代表取締役社長杉山全功氏 投資家インタビュー Vol.4前編 元enish代表取締役社長杉山全功氏

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《 INTRODUCTION 》

平成22年7月に東証1部上場企業の株式会社ザッパラスの代表取締役社長を退任後、平成23年6月にベンチャー企業である株式会社enishの代表取締役社長に。それから1年余りでの最短記録とも言える平成24年12月に東証マザーズ上場。さらに、翌年、平成25年12月に東証1部上場へと導かれた、日本では類を見ないプロ経営者である杉山全功氏を迎えお話をお聞きします。プロ経営者としての知名度が高い一方で、最近では上場企業の社外取締役やエンジェル投資家としてもご活躍されており、この20年間の杉山氏ご自身の活動やベンチャー企業の動向、今後のベンチャー企業を取り巻く環境について、お伺いしたいと思います。

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学生ベンチャーから苦節、そしてプロ経営者へ

投資家インタビュー Vol.4 杉山全功氏 学生ベンチャーから苦節、そしてプロ経営者へ

長南 杉山さんの現在、プロ経営者というか、エンジェル投資家というか、これまでの経歴について教えてください。

杉山 基本的には自分でずっとビジネスをやってきました。元々学生ベンチャーをやっていて、大学を卒業して一度、2年間だけ就職したんですけど、そのあと仲間が東京でベンチャーを立ち上げるっていう話を聞いて僕も会社を辞めて皆で上京して会社をつくりました。ダイヤルキューネットワークという音声の情報提供サービスをやっていた会社で、最初の2年ぐらいは上手くいっていたんですけれども、世間での色々な事件の影響から法規制が進み、ビジネスが立ち行かなくなってしまったんです。当時の仲間は散り散りになってしまって、その時に徳間さんに助けてもらいました。借金を返して再生するまでは責任をもって働きなさいと言われ僕はその徳間グループの役員となりました。

長南 徳間さんに負債も負ってもらったんですか。

杉山 そうですね。その後3年で借金を返しおわったことでその後は好きにして良い、となったのですが、ちょうどそのタイミングでiモードがでてきて、ある会社にiモードを一緒にやろう、上場をしたいけど経営とか経営管理をできる人がいないから手伝って欲しい、と誘われて、経営企画室長を1年だけやらせてもらったんです。

長南 上場するまでの間、その会社にコミットしたんですか。

杉山 上場する前の1年間ですね。その翌年にIPOしています。ストックオプションはつけず、生の株式での出資をしました。その会社がIPOした後に何をするか、誰と組むかを考えていた時に、元々学生ベンチャーを一緒にやっていた仲間の女性がザッパラスの創業者で会長だったのですが、その会社の社長を引き受けて欲しいと言われました。当時まだ設立3年目で社員が100名ぐらい。それが39歳のときかな、2004年とかで。そこでiモードの占いに特化したところ、それが当たって(笑)翌年にマザーズへ上場しました。

長南 iモードの占いが当たるというのは予め予測していたのですか。enishでのソーシャルゲームについても完全に読みきってやられていた様な印象はありますが(笑)

杉山 あそこまで当たるとは正直思っていなかったんです。ただ、占いをよく研究すると、当時テレビでも盛り上がっていて、ユーザーは広がりつつあった時期でした。テレビの影響もあって占いが特殊なものから一般的なものになりつつあった時期で、実際にマーケティングしてみたら色々と面白いことが分かってきて。占いって皆1つの占いを使い始めたら大体2,3ヶ月すると1回離れるんですけれど、そこで何が起こるかっていうと、他に何があるかを探すんですよね。四柱推命をやっていた人が次には血液型占いや姓名判断、星占いをやったり、色々と探すんですね。今のインターネットだとサービスが分散しているわけですが、当時はiモードっていう1つのサークルの中でしか移動できないわけですよ。これは、なるほど、ドミナント戦略だ、と。シャンパングラスタワー作戦とも言っていて、注いであふれて下にこぼれる、だからいっぱい面でおさえようと。

長南 ユーザーは自分の求める解が出るまで探すと仰っていましたね。だから色々な種類を揃えていると。

杉山 要は良いものを、他のものを探すんです。おみくじで大凶を引いたら大吉出るまで引くようなものですよ。誰かに背中を押して欲しい時に、確認作業をしているんですよね。マーケティング的に言うとそういう話で、四つ角があって人が集まるんだったら、角を全部とって押さえたら良いよねっていう発想なんですよ。それでやってみたら、この作戦が当たったわけですね。

長南 その戦略はenishの時の戦略とも重なりますか。

杉山 そうですね。占いで成功した翌年にマザーズに上場して、さらに 2009年に東証一部に上場できた。その時もそうなんですが、これは僕のポリシーでもあって、あんまり社長を長くやるのは会社にとって良くないと思っているんです。

長南 何年くらいが丁度良い期間と思われますか。

杉山 はっきりとは言えないんですけど、新陳代謝が起きた方が基本的には良いと思っているんですよね。

長南 自分がいなくても良いと感じるタイミングのようなものがあるんでしょうか。

杉山 やっぱり、回り出した時に感じますね。基本的には自分がいなくても回る組織を作るのが僕の理想なんですよ。それは会社が自走しているということで、ザッパラスでもそのタイミングがあって。2009年に東証一部に上場したタイミングである意味キリが良く、翌年の株主総会で僕とCFOの松本は退任しました。それで、次に何をやるかを考えながらハワイに行ったりもしていたんですけど、その時に日本でソーシャルゲームが一気に流行りだしたんですよ。スマホが出てきてこれは日本でも伸びるのかなって注目していたんです。僕たちはプログラマーでもないので、ソーシャルゲームの会社を見つけて、ジョインして、ハンズオンでやったら面白いねって話をしていて巡り合ったのが今のenish。

長南 他にもいくつか候補はありましたか。

杉山 ありました。その中で結果的にIPOできたのはenishだけです。ベンチャーキャピタリストの方とプロジェクトとしてそういうビジネスができたら良いよねって話をしていて、何社かあった中で紹介されたのがenish。それとは全然別のルートで松本が後輩が作った会社があるよって言っていて、二人でカード出し合ったら、お、一緒じゃないかってなりました。

長南 お二人それぞれでリサーチをされていたんですね(笑)

杉山 二人でリサーチして、当時週に1回ぐらい近所のファミレスに集まってお茶をしながら、どうよ、面白い会社あるか、みたいな。

長南 リサーチの手段はリアルなイベントやインターネットですか。

杉山 いや、人的ネットワークだけです。そこで松本とあれっ、一緒じゃないか、となったので、じゃあ会ってみるか、って話が進んで。

投資家インタビュー Vol.4 杉山全功氏

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